suppai~僕らは間者!?~
「出来た!!」
「出来たね」
チーフに向かって満足げに微笑んだら、ニコッて笑って返してくれて嬉しかった。
「でもなんで英語なの?」
「かっこいいから」
「じゃあやってますも英語にしたら?」
「めんどくさいよー」
「え~?変なの」
「いいじゃん!!見てみてウメシュ!!チラシ出来たよ!!」
もう一人の仲間である梅田旬にも出来立てのチラシを見せようと駆け寄った。
「ウメシュって呼ぶんじゃねぇ」
ウメシュは不機嫌そうに眉をしかめて、僕の手からチラシを取った。
「ああ……よく出来てるんじゃない?」
「それ裏だよっ!!」
「なにスーパーのチラシの裏に落書きしてんだよ」
「落書きじゃなくて呼び込みのチラシだよ!!」
「スーパーのチラシでチラシ作ってどうすんだよ!!」
「いいじゃん!!ゆーこーかつよう!!」
スーパーのお買い得商品が書かれてある面をひっくり返すウメシュ。
「つーかスパイじゃなくて、すっぱいになってる」
そう言うとウメシュは更に渋い顔をして、独占していたソファーから起き上がった。