輝く季節へ

ジング☆

 
まぁ、そんなこんなで
無事進級できました。

中学二年生といったら、初日から
強烈なアクシデントで幕を上げたわ。


春休み最後の日、
明日のことを考えると
緊張してなかなか眠れなかったの。
二十回くらい身体の向きを
変えたんだっけ。
そのせいで新学期初日は
眠いし首痛いし、ダメダメだったの。

足元をふらつかせながら
通学路を歩いてると、
同じ学校の生徒らしき男子が、
早足で私を追い越して行ったわ。

私は
「あぁ元気いいな~。
      羨ましい・・・。」
なんて思いながら見てた。
ボーっとしながら
学校まで向かっていると、
校門が見え始めた辺りで、
さっきの少年は足取りを
ヨロヨロとさせながら歩いていた。

少年は校門の前で、
こちらに背を向けたまま立ち止まった。
私は急に距離が近くなってビックリしたわ。
その勢いで躓いて前へよろけて・・・。


 アワワワ・・・


 どっすん。



 「イテッ!」


 少年が声を上げた。

それほど大した被害は
被ってなかったみたいだけど、
その大きな声に心臓が跳ね上がりそうだった。
うわっ、怒らせた?
って直感的に感じたから。

で、すぐさま少年に謝ったの。

そしたら彼は

 「え、別に大丈夫っす。」

 とか言って、ちょっと横にずれてから
座り込んで、靴紐を直してた。
私は(あーよかった・・・)
と安心して門を抜けたわ。



 でももっとビックリしたのが、
その後のこと。


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