鬼の名の下
「夜歌!」


ジャリジャリと石を踏む音を立てながら、明が近づいてきた。



「待て」


だけど、それを誰かの声がとめた。



「そいつが一体何者なのか、どこの間者なのか分かってねぇ。分かってねぇ以上、近づくのはやめろ」



どうやら、止めたのは土方だったらしい。


「どうして明ちゃんはそんなにコレに拘るんですか?」


「そ、れは・・」


沖田の質問に言いよどむ明。

当たり前だ。未来から来た同属です。何て言って、誰があぁ、そうですか。って納得するんだって話だよ。



「おいてめぇ、一体何者だ?」


土方が刀の切っ先を顔に向けながら問いただす。


『別に』


だけど、僕はその問いには答えない。



< 77 / 163 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop