執事と共にホワイトデーを。
「また、どうして香水なんかを?」

「昨日読み終わった本に、パーティーシーンが出てきたのよ」

「パーティーシーン?」

「そう、そこで香水が登場したから、つい気になって」

「なるほど」

「パーティーなんて、縁遠いものだけど」

「行ってみたいのですか?」

「そう思っていたけど、この好奇心がこんなことになるなんてね……」


と、悲しさを隠せない表情で空瓶を振った。
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