ダイヤモンド
―約束の土曜日。
いつものホテル。
シャワーを浴びて、綺麗に整える。
私と交代してシャワーを浴び始める彼。
ベッドで髪をゆっくり乾かしながら彼を待つ。
ドキン…
ドキン…
毎回高鳴る心臓。
あと数十分、
あと数分、
もうすぐ、彼とひとつになれる……
早く…
抱き締めて…
失恋なんて…
忘れてよ…
私を見て……
―ガチャ
浴室のドアが開いて、バスローブを羽織った彼が出てくる。
首筋を流れる水滴が色っぽくて、思わず見惚れてしまう。
今すぐ抱きつきたい衝動に耐えて、彼がベッドへ来るのを待つ。