ダイヤモンド


「講義なら、仕方ないよね…。朝まで一緒にいたかったなぁ。」


またそんなことを言う彼女。


オレがお互いのわずかな距離を埋めようと、顔を寄せる。



彼女はあっさりとそれを交わして笑顔で言う。



「キスはダメ。約束でしょ?」



これは約束。



オレ達のルール。





《キスはしない》







「じゃあ、またね。」



笑顔で手を振る彼女。





オレはホテルから出て、車に乗る。




意外とガードが固い。



なかなか、キスを許してくれない。





まぁ、これがルールなんだから仕方ないんだけど。








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