Secret*Hearts


「何やっていたのよ!無断外泊するなんてどうかしているわ!!
貴女、自分がなにをしているかわかっているの?……パパもママも、そんなことをする子に育てた覚えはないわ。」


華梨の両手を強く握り締め、俯いたままの華梨に構うことなく華梨の母親はそう捲くし立てる。
あまりにも一方的な物言いに反論しようとした刹那、彼女の視線はぎろりと俺に向けられた。


「……貴方のせいよ。」

「っ!ママ!」

「貴方みたいな訳のわからない人が華梨に近づくから……!だから華梨がおかしくなってしまうんだわ!」

「ママ、それは違うわ!!やめてっ!」


そしてつけられた言いがかりを、必死に止めようとする華梨。
言われた本人である俺自身はといえば、何も言える訳が無く、ただ唇を噛み締めた。
何故なら、華梨の母親が言ったことは尤もであったから。


きっと、たぶん、おそらく。

俺と出会ったことで華梨の中で何かが変わってしまったのは、確実なんだ。

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