二人のおうち
「ねえ洋ちゃん、ラックはこれが良いな」
沙帆はカーテンの色に悩んだだけで、そのあとはそのカーテンの色に合うような家具を選んでいった。
何やら直感で決めるのだと沙帆は洋太に豪語したらしい。
「さて、部屋へ届けてもらう手配もしたし昼飯でも食うか」
「うん、何にする?」
もう午後二時を過ぎていたところだった。
あっという間に買い物を終えて二人は少し遅めの昼食をとりに店を出た。
「沙帆は何が食べたい?」
「ううんと……、パスタが良いな」
「イタリアンか……。そうだなこの近くだと」
女の子をご飯に連れて行くのも慣れているんだろうな、と沙帆は思った。
洋ちゃんの彼女さんはきっと幸せだ。
こんなに綺麗で優しい人を周りの女性は放っておかないだろうに。
「少しエロ親父だけど……」
「何か言ったか?」
「まさか!何も」