神の使者

「死んだ者を神の元へ送るのが俺の仕事だ」
「じゃあ俺も神様の所へ連れてってくれるの？」
「いいや。お前には俺の仕事を手伝ってもらう」
「は？」
何言ってんだこいつ。俺は死んだばっかでまだ現実を受け入れきれてないのに、仕事を手伝えなんて…。
疑問符を浮かべる達也の事は無視し、零は淡々と話す。
「お前にも神の使者になってもらい、死んだ者を神の元へ送ってもらう」
「何で俺が？」
「お前は今まで自分よりも家族や友人、恋人を大切にして来た。そして最期もお前は人の命を助ける為に自分の命を犠牲にした。お前の優しさ、清純な心、大きな正義感。それらを神は気に入り、お前をこの世で働かせる事にしたそうだ」
したそうだって、何勝手に決めてんだよ。