クイヌキヤ
翌日、彼は結婚式に顔を出さなかった。
親族や友人たちが必死で探したが、彼は見つからなかった。
クイを失った彼は、
胸にぽっかりと穴をあけたまま、
漂っていった。
次なるクイを見つけるまで。
しかし、彼は気づいていない。
老婆が過去を
「変える」
と言ったことに。
そう。女は愛していたのだ。
他ならぬ、彼のことを。
親族や友人たちが必死で探したが、彼は見つからなかった。
クイを失った彼は、
胸にぽっかりと穴をあけたまま、
漂っていった。
次なるクイを見つけるまで。
しかし、彼は気づいていない。
老婆が過去を
「変える」
と言ったことに。
そう。女は愛していたのだ。
他ならぬ、彼のことを。