クイヌキヤ
老婆の話を聞きながら、彼は青ざめた。


「そんなはずはない…そんな…」


「これが真実じゃ」


「そんなバカなことが…」


「浮気相手はお前さんの方だったのじゃよ」


老婆の言葉には説得力があり、

とても嘘をついているようには見えなかった。
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