桜の木の下で
   桜の木下で

 夢見る者は誰じゃ

 私かそなたかはたまた夢の主か

 分かるものは桜乙女のみ

唄を最後まで歌い終わると突然風が吹いて桜が舞った。

「っきゃあ!!」

突然なにが起こったか分からず思わずバランスを崩してしまった。

倒れると思った瞬間。

――――誰かに抱きとめられた。

「ふぇ?」

「なに素っ頓狂な声を上げておる。」

「え・・・貴方は誰?」

私は何故か男の人に抱きとめられていた。

・・・この人は多分人間じゃない。

つきの光に照らされた銀髪。
そして着物を着ている男の人。

「わしか?わしは刹那じゃ。」

「せ・・・つな?」


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