初恋フレーバー
初恋?
明るく爽やかな

挨拶が飛び交う

教室内。



青希は眠い目を

擦りながら

扉を開けた。



すぐに目に入ったのは、

窓の外を眺める

彼女の姿だった。



一つ大きく

鼓動が跳ねる…



席に向かうと

淳と千鶴が

腕相撲をしていた…



「……お前ら…
朝っぱらから
何してんだ…」



呆れ顔の青希に

2人は気づいた。



「おうリンク、
おはよー…」



淳はそう言うと、

一気に腕を倒した。



「リンクおはよう。
くっそー…
淳もう一回」



千鶴は腕捲りをし

机に肘をついた。



「中学の時と何にも
変わらねえなぁ…」



呟きながら座る青希。



それをチラッと見た

窓際の少女は

クスッと笑った。



青希は思い切って

声をかけた。



「おはよう…」



少女は青希を見て、

微笑みを浮かべた。



「おはよう。
今日からよろしくねっ」



青希は体が急に

熱くなるのを感じた。



「こっちこそよろしく…」



「あーっ、
リンクずるいぞ。
俺、成瀬。
成瀬淳、よろしくねっ」



少女は笑みを浮かべ

淳に言った。



「雪村 春香です。
よろしくね、成瀬くん」



「私は星野千鶴、
千鶴でいいよ」



春香は千鶴にも

微笑んだ。



「よろしくね、千鶴ちゃん」



そして春香は

青希の方を向いた。



「リンクって変わった
あだ名だね」
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