あたしの愛、幾らで買いますか?
「大変お待たせしました」


長身のスラリとした、先ほどの女性が

飲み物を運んできてくれた。

コトン、コトンと二つのティーカップが

テーブルの上に置かれる。


エリは生クリームが

ぷかぷかと浮かぶココアに息を吹きかけ

コクリと一口飲む。


「話は、戻るけど
 いつから付き合い出したの?」

「……」

「どうしたの?」


あたしは、重い口を開く。

エリが、どう思うとか

そんなの関係なく。

伏せるところは伏せて、

ニュアンスが伝わるように。


「付き合ってるか…
 わからない…んだよね」


あたしは想いを伝えたけれど、

彼が…朔羅がどう思っているか

わからない。

この前、カバンに入っていた

札束の理由も。




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