あたしの愛、幾らで買いますか?
怖くて理由なんて聞けなかった。

付き合ってるのか…

それすら聞くのが怖い。


「歩美…
 辛くない?」


困ったような顔をしてエリは、

あたしを見る。


「ううん。
 彼の隣に居られるだけで今は満足」

「そっか…」


あたしは、ティーカップに唇をつけて

熱々のミルクティーを飲む。

甘い匂いで朔羅を思い出す。

彼の隣に居る時は、

今、飲んでいるミルクティーみたいな

甘い

甘い香り。

甘い

甘い雰囲気。


突如、テーブルに振動が起こる。

理由は簡単。

エリの携帯が震えている。




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