あたしの愛、幾らで買いますか?
車のスピーカーからは

日本語のラブソング。

あたしの好きな歌手の歌。


『幾度離れても
 僕は君を探し出す』


あたしの大好きな歌詞。

それを、

朔羅も聴いている事が嬉しい。

朔羅は、

あたしを探し出してくれるかな?


「あたしね、
 この曲大好きなんだ」

「奇遇だね。
 俺も好き」


そうして少しだけ笑い合う。


赤信号で車はピタリと止まる。


「あゆ」


彼が呟いた後、

優しいキスをくれた。

この前とは違う、

長い長いキス。

あたし達のキスが終わったのは、

後ろの車にクラクションを鳴らされて

現実に戻ったように

彼は運転を再開した。




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