あたしの愛、幾らで買いますか?
12章 滝川春人
彼が仕事へ出てから数時間、

あたしは気ままに彼の部屋で待っていた。

彼の部屋は、

どことなく彼の匂いを漂わせていた。

だから、

広いマンションに一人で待たされたって

寂しくはなかった。

目を閉じれば簡単に彼が現れるから…


朔羅は普段からこの部屋に一人なのかな?

こんなに広いところで。

真っ白な部屋に彼が生活しているのか。

彼のプライベートルームに

DVDがあると言っていたけれど、

入る気にはなれなかった。

知らない彼が居るかも知れなかったから。

…というか、

勝手に入るという行為自体気が引ける。




< 295 / 484 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop