あたしの愛、幾らで買いますか?
どうして?

なんで?

朔羅…

わからないよ。


どうして、貴方は


【さようなら】


と書き残したの?


あたしの太ももには

薄っすらと痛みが伝わるけれど

きっと、これは夢だよね?

そうだよね?


朔羅。


これが現実なら

あたしは

これから先、

どうやって生きていけばいい?

どうやって温もりを探せばいい?


貴方の温もりじゃなきゃ

意味がないのに…


朔羅…

嫌だよ。

あたしを一人にしないで。


朔羅……



あたしは無意識のうちに

彼の名前を叫んでいました。

この世で一番

愛しい名前を。


儚く散っていく

綺麗な花を咲かせる名前を…―。

< 418 / 484 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop