恋の家庭教師

「ごめん、私ちょっと本屋さんに寄ってきたいから…悪いんだけど2人で先帰ってて?」

私なりの気遣いだった…のに。

「本屋くらいなら待ってるけど?」
…と、鈍感な咲坂くん。


みくを見ると、私の考えることはお見通しだったみたい。

口パクで“ありがと”と言った後、
「唯は一人で本見たいんだって!だから咲坂、私たちで先帰らせてもらおっ!!」

「そか。じゃあまたな!気をつけろよ!」

「うん、ばいばーい!」


咲坂くんとみくがどんどん遠くなっていく…。


私も帰るとするか…。


…いつの間にか外は真っ暗。

怖っ…。

< 111 / 255 >

この作品をシェア

pagetop