ただ君が好きで
あたしはデッカい袋にぬいぐるみを入れて歩く。
…そういえば、この後の事を全然考えてなかったな…
人が多くて道が歩きにくいだけに、大きな袋を持って歩くのは本当に大変だ。
海斗は、さっきよりスピードダウンして歩くあたしに気付いたのか、
「ほら、それ貸して」
袋を持ってくれた。
「えっいいよ?歩きにくいでしょ?」
「ん?別に大丈夫だよ」
そう言ってまた歩き始める海斗。
やばいっ今日は胸がキュンキュンしまくってるよ…。
…なんて考えていたとき、
「あ、雪菜だ!」
どこからか聞き慣れた甲高い声が聞こえて来た。