ただ君が好きで


でも、そんなの間に合うはずもなく…


「優太ー、雪菜ちゃん、もうすぐ鍋が出来…」

ドアを開けて入ってきた優太のお母さんは、ここまで言って固まった。



「あっ、いや、あの…」
あたしたちは必死に言い訳を考える。




「いい年して、どうしたらこんなに散らかるの!?
全部片付けてから降りてらっしゃい!!」



それだけ言うと、優太のお母さんは階段を降りていった。





「これ今から片付けんの…?」

「まじかよ…」



ご飯抜きはいやだから必死に片付ける。


でも、全部終わるまで時間がかかったのは言うまでもない。








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