奪愛-DATSUAI-
あたしはゲームのことを亜紀ちゃんに話すのをやめて、話を逸らすために少し大袈裟に叫んだ。


亜紀ちゃんもあたしが指差している方向を見る。



アヤセは慎と腕を組んでいてぴっとりとくっついている。


アヤセはあたしに気付いて笑顔で手をブンブンと振ってきた。


あたしもそれに答えるように振り返す。


慎は気付いていないようだった。


「慎~?これからデートしよっか!


早く行こう!」


アヤセはみんなに聞こえるような大きな声でそう言って慎を引っ張っていった。
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