嫌いなあいつは婚約者
「水野蒼…OBです。」
水野さん!?
驚いて振り向くと、そこには水野さんの姿が。
周りの女子も驚いている。
呆気にとられていると、ガシッと両腕を捕まれ、舞台の上まで連れて行かれた。
「……………好きだ。」
きゃぁぁぁぁと聞こえる女子の黄色い声と、男子の歓声。
と同時に、赤く染まっていく頬。
こんな大勢の前で、こんな…。
でも、私はまだ松田のことを諦めきれなくて、このまま付き合うとか言っても水野さんに失礼。
断ろうと顔を上げたとき、私の横を影が通りすぎ、目の前に立ちはだかった。
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