嫌いなあいつは婚約者
私は手をひかれたまま、無言で校舎裏に着くまで歩いた。
そして、校舎裏でいきなり止まった松田。
勢いで松田の背中にゴンッとぶつかり怯んだとき、急に振り返ってきた松田に抱きしめられた。
「まっ、松田!?」
ぎょっとして松田の顔を見ようとするけれど、それは松田に抱きしめられてて叶わない。
緊張して体が硬直している中、松田は更に私を強く抱きしめて言った。
「………好きだ。」
びくんっ、と体が反応する。
そして、松田は私の首元に頭を置いた。
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