金髪少女と太陽少年~不器用恋モノガタリ~
あたしは口を開いた。
「…あのさぁ。
そんな見た目ギャルみたいな人に、
説教されても、説得力ゼロなんだけど。
人の事注意するんなら、
自分から直したらどうなの?
まぁ、直してもあたしは別に
言いなりになんかならないけど?
この家もう、うんざり。
出てくわ。」
あたしは席を立ち、
自分の部屋に行き、
携帯、財布、少しの服をカバンに詰め、
家を出た。
でも、もちろん行く宛てなんてなかった。
とりあえず、
誰かに連絡しようと、
アドレス帳を見た。
一番に目に入ってきた名前は、
彼方だった。
初めて電話をかける。
プルルルルルッ…。
ガチャ
『もしもし?』
彼方が電話にでた。
「もしもし、彼方?
望愛だけど…」
『どうした?
結構遅い時間だけど…』
「親と喧嘩して、家出したんだけど
行く宛てなくて、
とりあえず連絡してみた!(笑)」
