流星ラジオ
砂名は涙を流しながら、祈るように両手を組み合わせた。
熱い涙がその手の上に落ちて模様を作る。
「私はずっと羽美の味方でいるわ」
「うん」
「でも、海月のことは許せない。どんな理由があっても羽美を置いていくべきじゃなかったと思うの」
砂名の涙が羽美の心に落ちていく。
水面を静かに波立たせるその水滴は、少しだけ羽美の心を哀しみに歪ませた。
目頭が熱くなり、しかし泣いてはいけないと自身に言い聞かせる。
泣いてしまえば、涙は止まる術を知らないから。
きっといつまでも泣き続けてしまう。
涙で海月を好きな気持ちを、薄めたくはないのだ。