月物語 ~黒き者たちの宴~



三日後―雨乞い



雨乞いの儀を無事に終えたという知らせが、赤宮に届いた。



だがまだ雨は降っていない。



雨は本当に降るのだろうか。



降らなければ、民より自分が困ると思った。



――― 王 ―――



その言葉は重い。



責任の重さもあるが、もっと別の重みだ。


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