月物語 ~黒き者たちの宴~



光でできた模様が夜空に映し出される。



「天には抗えぬか。」



青年は小さく笑った。



決心は着いていたはず。



どうしようもない躊躇いが、青年を絡めとる。



月光が、手足の楔となって離さない。



---!



突然、青年を黒い殺気が貫いた。



「誰だ!」



青年は身構え、そのものの正体をみて驚いた。



「なぜこんなところに!」



< 15 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop