月物語 ~黒き者たちの宴~


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劉向が去って暫くして、今度は東苑が獅子のもとを訪れていた。



「ったく、今晩はなんだよ。
つっから次に。
じじの集会か?
オレもじじにしよってか?
あん?」



「そう言うな。
劉向が来てるのじゃろ?」



「いや、もう返した。
じじいのくせに、働き過ぎなんだよ。
ちょっとは休めっての。
だーれかさんは、休みすぎだけどー。」



東苑はむっとした。



「何を言うか。儂も職を全うしておるぞ。」



獅子は冷たい目で東苑みた。



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