月物語 ~黒き者たちの宴~



「お前、何を隠しとる。」



「“今晩はなんだ?”っじゃないわい。
劉向は、お前が呼んだんじゃろ?」



―ばっバレてる。



「あのなーわかってんならくるなよ。
劉じいはあんたを巻き込みたくないっていってんの、あんただってわかってんだろ?」



「すでに巻き込まれとるわい!」



「まっ、確かに。
けど、俺も心配だからな。
約束破っちゃおっかな。」



「何が言いたい。」



「王とはどうなってる?」



「はっ?
お前のせいで、儂の信用すっかりがた落ちじゃい。」



「化けの皮が剥がれただけだろ?」



「かぁー」っと一気に出されていたお茶を飲んだ。



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