月物語 ~黒き者たちの宴~



光が止んだ。



どこかの天井が目に映っている。



自分は寝ているのだと気づいて、起きあがろうとした。



―身体がだるい。



黄国と重力が違うの出はないかというほど、ずっしりとした重みを感じた。



ゆっくりと身体を起こす。



「「「おぉ。」」」



どよめきが立った。



声の方を振り返ると、平伏した者たちの姿があった。



赤い衣を着た、老人がゆっくりと顔を上げた。



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