雨のち晴
「今度の休み、ちょっと付き合ってほしい場所がある」
「…分かった」
よかった、と。
笑う先輩を見て、胸が痛い。
ごめんね、諒司先輩。
ごめん、ごめんね。
「また連絡するな」
「はい」
あたしは顔が見れなくて、
ずっと地面を見つめる。
諒司先輩はあたしに触れようと
手を伸ばし、少し考えて
手を下ろした。
そして、またなと
小さく呟いて通り過ぎて行った。
あたしは振り返ることが出来なくて、
その場に佇んだまま
日が沈むまで動かなかった。
自分が本当に最低だと思った。
ひどいと思った。
こんな女に、諒司先輩は
必死になってくれている。
なのに、あたしは。
何やってんだろう。
何でこんなことしか
出来ないんだろう。
自分を責める。
そんなことで許されるとは
思ってない。
だけど、責めることしかできない。
ただの、無力な、
何の能力もない、
最低な女なんだから。