おもちゃのユビワ
「うん、空。大きくて、高くて、届かない。」



「…」



「私、拓兄ちゃんに憧れてただけだったのかな?大きくて、頼りになるお兄ちゃんに…」


「そんなことねーよ。ナオは本気で兄貴が好きだったよ。」



「ふふっ、そうだね。好きだったんだよね。」



ナオはもう泣いてはいない。



秀二は笑顔のナオを見て安心した。そして、ナオの頭をくしゃくしゃとなでた。



「私、夏休み前に決めたことがあったの。」


「何を?」



「拓兄ちゃんに告白なんてしないで、振り向いてくれるのを待とうって。」



「へえ。」



「でも言って良かった。」


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