失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿



「壁さん、助けてください。あたし今日で人生終わりそうなんですが」





あたしは真剣に壁に話し掛けてみた。





すると陽の足が止まった。




するとすぐに大翔らしき笑い声。





な、何?



とりあえずウケたからOK?



安心していたらびっくり、


陽がさらに距離を縮めていた。



「近いわっ!」







「―…俺らが、忘れさせてやるよ」




耳元で囁かれた。




それは、シュークリームを心配したときとも、


偽名を名乗ったときとも違う。



本気で楽しそうな声だった。






――――――――失恋少女



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