失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
優真君も黙ったまま、あたしを見ている。
「これだけは教えて」
あたしがいつもより大きな声でいうと、
陽は起き上がり、大雅はこちらを向き、大翔はそのままだが、優真君はいつも通りニコニコ。
聞く気は有るらしい。
ついでに答える気もあるらしい。
「女の人が嫌いなのには理由があるんだよね?」
「ある」
「あるねぇ」
「うっせぇ」
「あるみたいだね」
きちんと答えてくれたのは1番目と4番目の陽と優真君だけ。
大翔はもう少し緊張感を持ってほしい。
大雅にいたってはなぜか逆ギレされた。
「理由があるならまぁいいや」
あたしはそれ以上何も聞かなかった。
きっと過去に何かあると思ったから。
みんながあたしに何も言わなかったから。