甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
初めて見る孝太の私服。 何でもないダウンコートにジーンズ。
ふーん。
……カッコいいじゃない。
「うわっ、いい匂いっすね。旨そう!!」
部屋に入るなり、はしゃぎだす孝太。
「何買ってきた?」
「センパイ、どうせ鍋しか作ってないでしょ!?コンビニでツマミを適当に」
こたつの上にお惣菜を並べて、もう一つのビニール袋をあたしに差し出した。
袋の中身は缶ビール。
「呑む気か、君は……」
「え?違うんですか?」
ふわりと笑う女嫌いの孝太。
その笑顔がダメだって当の本人は気が付いていないのか。
お目出度いヤツめ。