甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
   

孝太は時期外れの人事異動であたしの部署にやって来た。

あたし達はすぐに打ち解けて、昔からの知り合いみたいに親しくなった。


それでも、二人で会うのは初めてで。

一応彼氏が居る手前、誤解される事は避けていたけど。


もうそんな気遣いも必要無くなった訳だし……

グビッ、缶ビールを勢いよく傾け惣菜をつつく。

こたつの上には、無造作に空き缶が転がっている。


隣には皆が羨む程の可愛い後輩。いや、イケメンの孝太くん。

こんなところ誰かに見られたら、大変な事になるだろうなと酔った頭でぼんやり考えていた。


< 17 / 134 >

この作品をシェア

pagetop