甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
   

俯いたあたしの顔を孝太は不思議そうに覗き込んだ。

「センパイ?」


「あのさ、今日泊まってもいい?」

「それは、マズイです」

「えっ!?」

きっぱりと言い切った孝太に驚いて、手に持っていたマグカップを落としそうになった。


なんでダメなの?と思ったけど。

あ、そっか。主任が遊びに来るんだ、と直ぐに納得。

そうだよね、気持ちが通じたばかりだもんね。


……はは、あたしったら。

最初から、わかっていたことなのに。

孝太に特別な人が出来たら、今までのように甘えてばかりはいられない。


寂しく感じてしまうのは、心の準備が出来ていなかったから。

きっと、そうだ。





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