甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
「あ、センパイ泣きそうな顔してる」
「そ、そんな顔してないし」
「可愛くないですね」
「言われなくてもわかってる」
「……どうして、センパイから男物の香水の匂いがするんですか?」
「…………」
真顔で孝太にじっと見詰められたら、何も言えなくなってしまった。
「何かあったんですね?」
「な、にも」
「正直に話してください!」
孝太のキツイ口調に口篭ってしまう。
「……す」
「は?」
「不可抗力よ、不意打ちだったし、避けられなくて」
「俺の目を見て言って下さい。キスされたんですか?」
今まで見たことのない孝太の男らしい表情に、あたしは動揺してドキドキが止まらなくなった。
「……ごめん」
あれ?……どうしてあたし、孝太に謝ってるの?
あたしが誰と何処で何をしようと孝太に関係無いし。それに、あのキスはあたしが望んだことじゃない。
ダメだ、動揺し過ぎて頭の中が訳分かんないことになってる。