甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
   

孝太は大袈裟に溜め息を吐くと呆れたようにあたしを睨む。

「センパイはいつも無防備なんですよ」

「すみません」

それは否めませんけども。


「どこです?」

「へ?」

「どこにキスされたんです?」

「どこって……別にどこでも、」


ちょっと、顔が近いよ、孝太……

えっ!?

ええっ???


孝太?目閉じてる。うわぁ、睫毛長っ。いや、そんな事どうでもよくて。


ねえ、孝太?あたし達キスしてるよね?

孝太の腕がゆっくりとあたしの背中に回されて、そして抱きしめられる。

何これ?


「こっ、んんんっ?」

ダメだよ、こんなの!

孝太の胸を躊躇いがちに押してみたけれど。だんだん深くなるキスに、もうどうすることも出来なくて。







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