甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~


ミドリは妊娠8ヶ月。

結婚して直ぐに子供を授かった。

そもそも、あたしが浩二と知り合う切っ掛けを作ったのはミドリだった。


ミドリが旦那(その当時の先輩)と親しくなり、同期同士で飲みに行くことが多くなった。

そのメンバーに浩二とあたしも含まれていて、いつの間にかあたし達も付き合うようになって。


その内、そういった飲み会自体が無くなってしまったけど。

あたし達4人はいつも一緒だった。間違いなく、楽しい日々だったと思う。

ミドリ達が結婚する頃、浩二が関連会社に出向になり、その三ヵ月後、あたしたちは別れた。


同じような社内恋愛だったのに結果はまるで違う。

……あたし達は何がいけなかったのだろう。


こうやって思い返せば、まだ胸の奥が鈍く痛むけど。その痛みは孝太によって、確実に癒されていたんだと気付く。


「この前、浩二君が家に飲みに来たんだ。と言っても、旦那が無理矢理連れてきたんだけど」

ミドリが笑顔のままで、ぽつりと言うから。

あたしは黙って話を聞くことにした。


「はっきり振られたって、言ってた」

「…………」


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