甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
『あれ』とは浩二がアパートの前で待っていた時のことだろう。
「俺、まずいことしたかなって、ずっと後悔していて」
焼酎のグラスに口をつけながら、低い声で呟く孝太。
「気にしてないから大丈夫」
そう答えながらも、孝太の部屋でのキスを思い出して泣きたくなった。
……孝太は後悔していたんだ。
そうだよね、孝太が好きな人は原口主任なんだし。
だったら、紛らわしいあんなキスなんてしないで欲しかったよ。
飲み干した焼酎のグラスに濃い目に水割りを作ってマドラーでかき混ぜる。
少し焼酎を入れすぎたかなと思いつつ、そのまま飲むことにした。