甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~
それなのに、原口主任は……
犬にでもするみたいに、シッシッと手を振っていた。
へっ?
そして唇がぱくぱくと動いた。
???…ば…か… 『ばか』ですかっ?
もしかして、怒ってる!?
「ちょっと、孝太!原口主任が怒ってる。バカって言ってた。ね?大丈夫?こんな事で喧嘩とかしないでよ」
慌て孝太に掴まれてる手を振ってみたけど「黙っててもらえます?」と睨まれただけだった。
何よ、もう……
「いいよ、一人で歩けるし。離してよ」
酔っている所為で力の加減が出来ないあたしは、孝太の手をパシッと音が出るほどに叩いてしまった。
……し、しまった。と思っても遅い。
あたしと孝太の間に気まずい空気が流れた。