甘い君の唇にキス~恋の秘密は会議室で~


孝太がワイシャツを脱いでアンダーシャツに手を掛けた。

あたしは有り得ないほどに、ドキドキしていた。

ボサボサになった髪を手櫛で整えて、薄茶色の瞳であたしを見詰めている孝太。


そして、手が伸びた。

あたしの頬を撫でる。子供にするみたいに……


「あ、っ……」

イヤ、なんだか怖い。

言葉にならずに、後ろに体を引くと、同じ距離だけ孝太が前のめりになった。


「センパイ……」

「な、何?」

「俺のことちゃんと見て下さいよ」

「うんっ。見てる、見てるから、近いよ孝太!それにさ、服着よう?
ねっ!風邪引くし」


はぁ~っと盛大な溜め息を吐いたかと思うと、孝太はあたしを押し倒した。


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