小鳥と恋愛小説家




「チビ1号を庇ってあたしの顔を掴むってどういうこと!?失礼にもほどがあるわよっ!?」



「小鳥ちゃんを独り占めとかありえなくなーい~?

出ておいで~?お菓子あげるよー♪」



キーキー怒るツバサに胡散臭げな笑顔で俺の背中に隠れた小鳥を手招きするカケル………。



ツバサに続いて弟のカケルまでが小鳥を好きになったとは………。



いや、小鳥は可愛いから好きになるのは無理もないですけど………。



「何とか言いなさいよっ!?カナヤ!!!」



「小鳥ちゃーん♪」



朝からのこの状態に気が遠くなりそうな俺。



でも…………









「あの…っ………カナくん………!

そ…その………ありがと………」



「…………!」



背中に…………ツンと引かれる感覚に思わずハッと息を飲む………。



俺の後ろに隠れてる小鳥が…………俺の制服をきゅっと握ってそう言ってくれて…………



背中に感じる君の手に








…………早くぎゅってしてしまいたいって










あの時のメールを、―――――思い出してしまった。









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