眠れぬ夜は君のせい

├忘れてみるつもりなら

。+゚岳Side゚+。

藍子さんを抱いたはずだった。

ずっと欲しくて仕方がなかった、彼女をものにしたはずだった。

けど、
「何だよ…!」

どうしてこんな気持ちになるのか、わからない。

片思いだったあの頃がよみがえるようにこの気持ち。

兄貴の隣で笑っている藍子さんを手に入れて、抱いたはずだった。

「どうして…」

彼女の心の中には、まだ兄貴がいるらしい。

どうしたら、彼女の中から兄貴の存在を消すことができるのだろう。

そして、俺を見てくれるのだろう。

。+゚岳Side゚+。END
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