眠れぬ夜は君のせい
耳障りな音が聞こえたと思ったら、力ずくで破られた服。

ボタンが転がる。

怖い…。

誰か、助けて…!

「桜介くん!」

助けて、桜介くん!

頬に感じた鈍い痛み。

だんだんと、熱を持ち始める。

「さっさと忘れろ」

どこかで聞いた、低い声。

意識が遠くなって行く。


気がついて目をあければ、散らかった服。

何も着ていないことに、気づく。

ああ、そうだ。
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