眠れぬ夜は君のせい
まぶしい光に、目を開ける。

そっと隣に手を伸ばす。

「………あげは?」

そこにあったはずのぬくもりがない。

昨日いつものように過ごした後、あげはを腕の中に収めて眠ったはずなのに。

でも、
「いない…?」

そこに彼女はいなかった。

ベッドの下には、脱ぎ散らかした服が紙くずのように散らかっていた。

俺のだけ。

先に起きたのだろう。

そう思いながら、ベッドから降りるのだった。
< 58 / 252 >

この作品をシェア

pagetop