ありのまま、愛すること。
そこで、宅配容器の回収、リサイクルを始め、外食産業で初の国際環境マネジメントシステム(ISO14001)の認証を得ることとなりました。

しかし、私にとって、本気で環境と向き合うきっかけを作ってくれたのは、まぎれもなく「屋久島」との出会いだったのです。

緑、水、光、風。

それ以外になにもない、1000年の杉が群生する太古の森。

その森に包まれ感じたことは、この森を守る、守らないなどの議論はナンセンスで、この森は、「地球が地球であるために、決して変えることのできないもの」だということでした。

1000年の杉も、古木や岩石の表面を覆う苔も、川を流れるどこまでも透明な水も、雨も、木漏れ日も、木々の間を通り抜ける風も、時おり顔を出す猿たちやお尻がかわいい鹿まで、みんなみんな、生命がつながっていると、実感できるのです。

地球が地球であるために、この森は存在しなければならない。その前提を変える権利など、人間にあるはずもなく、自然を破壊することはすなわち、自らの体にナイフを突き立てることに他ならない。

それが私の環境への認識となりました。

< 180 / 215 >

この作品をシェア

pagetop