ありのまま、愛すること。
それは、ほとんどつきあい始めの恋人同士のようなもの。

母は甘んじて─自分の

「ずっといっしょにいたい」

という気持ちに正直ともいえますが─

私が登園拒否するのを「よし」とした。

それで、私は、幼稚園の間、実質2年保育のようなものでした。

社会を学ぶのが1年遅れたともいえるのですが、でも、それが後に、なにかに悪
く影響したことはありませんでしたし、いま、私はその1年、幼稚園に行かなかったことで困っていることはなにもありません。こうして一生懸命働いていますし。

だから、そのご家族の経済的事情を別として、無理矢理、子どもを幼稚園に行かせることだけが正解ではないんです。

私の母のような考え方、選択肢があってもいいのではないでしょうか。
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